院生仲間とコミュニケ―ション



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先日、ボルティモアにあるオリオール・パークスタジアムへ本場の野球を観に行きました。、ホームチームであるボルティモア・オリオールズとトロントのブルージェイズ(以前川崎が居たチーム)の一戦です。


オリオールズはア・リーグ東地区に所属するチームで、同リーグにはニューヨーク・ヤンキースとボストン・レッドソックスという二大巨塔がいます。オリオールズは今日時点で45勝111敗で5チーム中5位という、なかなかのザコっぷりです。応援しがいがありますね。首位のレッドソックスとは60.5ゲーム差です。


もう一度言います。首位とのゲーム差は60.5です。応援しがいがありますね。


弱いチームを応援するのは好きなのですが(名古屋にある球団を思い出します)、残念なのはチームカラーがオレンジで、ジャイアンツカラーであることです。応援してて複雑な気持ちになります。でも僕が観に行った日は珍しく2-1で勝利したので(上記の通り、かなり珍しいです)、また応援したくなりました。



さて、今日は普段同じオフィスで共に勉強・研究している院生仲間について書こうかと思います。全員書いている余裕はないので(というか全員は把握していない)、何人か仲良くしている人についてだけ書きます。無断で写真とか載せるのはさすがにマズいかと思うので、気になる人はこちらのページ(https://www.rhsmith.umd.edu/directory/students)に飛んでみてください。一応僕の写真もあります。


・Ali
まず、僕と同じタイミングで入学し、同じStrategyを専攻しているクウェート人のAliです。ほとんどの授業を彼と一緒に受けています。彼は現在32歳なのですが、なかなか面白いやつで、元プロのテニスプレイヤーです。テニスの世界でプロかどうかの基準は、世界ランクを持っているかどうからしいのですが(彼によると)、本当に持っていたようです。なぜテニスの道を諦めて学問の世界に来たのか聞いたところ、「スポーツはどれだけ頑張っても20代・30代までが全盛期だけど、教育は生涯リターンが得られる長期的な投資だから」という、理に適っているのかどうかよくわからない説明をしていました。


それから、彼には(美人の)奥さんと2歳くらいのお子さんがいます。先日は家族で一緒にAOMの開かれたシカゴに来ていました。奥さんもカリフォルニアにある大学(どこかは忘れました)に通っている歯学系の大学院生らしいです。その話を聞いて単純に、夫婦ともに大学院生で、小さい子どもがいるなんて、日本ではほとんど考えられないな、と感じました(勿論そういうケースもありますが、稀だと思います)。
自分が大学院に進んだときや結婚したときに受けた社会的・経済的なプレッシャー(これは人それぞれだと思いますが、僕は結構感じたほうです)のことを思い返すと、少なくともこういう点においてはアメリカはやはり素晴らしいな、とつくづく感じます。

話は脇道にそれますが、こっちに来てから「何をやってる人?」「大学院生です」というやりとりを大学外でしたことが何度かありますが、GreatかNice以外言われたことがありません。ちなみに日本での反応第一位は「え、文系で?」です。


・Gavin
現時点で僕が一番お世話になっているのが、一個上の学年のGavinです。Gavinは中国人の留学生で、Finance系出身ということもあり、数学がめちゃめちゃ強いです。アドバイザーも僕と同じということで、数学についてわからないことがあったらまず彼に相談しにいきます。超良い人です。Aliの次におしゃべりをすることが多いのも彼で、研究の関心も僕とかなり似ているので、今後長い付き合いになるのでは、と勝手に期待しています。


・Hyunsun
同学年の韓国人の女の子です。Organization Behavior専攻なのですが、一年次の方法論の授業を一緒に取っています。以前OBはかなり心理学寄りだという話をしましたが、彼女も以前にOBの大学院教育を受けていたようで、心理学ベースのOB研究にかなり詳しいです。これはかなり驚いたのですが、一時期慶応義塾大学に所属していたことがあるそうです(学部か院かは忘れました)。


・Nicholas
彼も同学年のOBの学生です。彼は元々アメリカ空軍のパイロットをしていたそうで、戦争の歴史に詳しいです。なんでこの道に来たのかはよくわかりませんが、彼のような院生を見ると、本当に色んなバックグラウンドを持ってる人がいるなぁ、とつくづく感じます。あと彼は生粋のアメリカ人なのですが、彼の英語は残念ながらいまだにほとんど聞き取れません。おそらくアメリカ人のなかでもかなり早口なほうで、声もあまり大きくないのでかなり聞き取りにくいです。でも、先ほどのHyunsunや講義をする先生でさえも、彼の発言をよく聞き返すことがあるので、僕だけじゃないんだな、と少し安心しています。在学中に彼と普通にコミュニケーションをとれるようになることが僕の一つの目標になっています。


・Mo
彼女はGavinと同学年のStrategyの学生で、Agent Based Modelを使ったシミュレーションの研究をしています。美人なのですが、基本的にいつもつまらなそうな表情をしており、よくため息をついたり欠伸をしたりしているので、しょっちゅう「おれ嫌われてんのかな」という気にさせられます(実際嫌われてるかもしれません)。


・Nathan
Nathanも二年目のアメリカ人(たぶん)の学生で、専攻はManagerial Economicsです。僕が見た限りですが、先ほどのGavinとNathanはかなり優秀な学生だと思います。しかも超優しい人で、気さくに僕に話しかけてくれます。実は今日Modelingの授業で僕がプレゼンの担当だったのですが、プレゼンが終わったあと僕に「いいプレゼンだったよ」と言ってくれたのがめちゃめちゃ嬉しくて惚れそうになりました。ちなみにイケメンです。



ここまで書いた人たちとは授業を一緒に取っていたりもして、良く交流をしています。基本的にほぼ全員フレンドリーで、何か困ったことがあればすぐに助け船を出してくれるので、彼らのおかげで順調な留学生活がスタートできたと言っても過言ではありません。表現がしづらいのですが、「助け合わなければいけない」というような息苦しい空気感があるわけではなく、自然とお互いに助け合う雰囲気が醸成されているような感じで、そういう意味では非常に居心地の良い空間だと感じています。




最後に、英語についてまたちょっと書こうと思います。僕のことを知っている方ならあえて言うまでもありませんが、僕はいわゆる純ジャパで、帰国子女などでもありませんし、留学も今回が初めてです。正直、渡米前に英語に関して充分な準備ができていたとは全く思いません。いつか書こうと思いますが、TOEFLもめっっちゃ苦労しました。そんな僕でも、最近「あ、以前より喋れるようになってる」と実感した瞬間があり、会話力って本当に上がるんだな、と少し感動しました。



月並みですが、つくづく僕が日本の学校で学んできた英語と、実際に話されている英語との間に大きな壁があることを感じます。その感覚をお伝えするために、僕がこの二カ月足らずで頻繁に出会った、日本にいるときは知らなかった(あるいは馴染みがなかった)日常会話でよく使う英語表現を幾つか紹介しようと思います。そのなかには、当初「何言ってるんだろう」と意味がわからなかったものもあります。ネットで調べればすぐ出てくるようなものばかりなのですが、日本にいるとなかなか学習することができないようなものだと思います。でも、全然難しい表現じゃないですし、すでにご存じの方も大勢いると思います。それから、意味は僕の現時点での理解なので、間違っていても責任は持ちません。



・wannaとgonna
今更言うことでもないんですが、思い返すとこれを高校までの英語教育で学んだ記憶がないんですよね。今はちゃんと学ぶんでしょうか。知っているは知っているんですが、使い慣れていないと最初はなかなか口から出てきませんでした。念のためですが、wannaはwant toで、gonnaはgoing toです。gonnaはbe going toではなく、あくまでgoing toの略なので、I wanna ~ですが、I'm gonna~です。これも最初は意外と手こずります。まぁどっちでも伝わるんですけどね。


・leave
凄い単純な表現ですが、「家に帰る」ってなんて言うと思いますか?「go back home」だと思わなかったですか?僕もそうだと思ってました。もちろん間違ってないと思うんですが、みんなあんまり「go back home」って言わないんですよね。単に「I'm gonna leave / I'll leave(もう帰るね)」っていいます。こういうのって方言とかあって、地域によって違ったりするんでしょうか。その辺はまだよくわかってません。


・It is what it is.
これは最初「え?」って思った表現の一つです。意味は「そういうものだよ」「仕方がないね」みたいな、諦めのニュアンスで言うものだと理解しています。 


・It depends.
「場合による」みたいな意味で、日常でも議論の場でもよく使います。


・a kind of
日本語でいう「みたいな」です。これは多用する人はめっちゃ多用します。この前隣のデスクで、
「それって君の研究?」「まぁそんな感じ(a kind of)」って言っているのを聞いて「へー」って思いました。


・You know what
「ねえちょっと」「あのさ」みたいな会話の切り出しでよく使います。


・You know what I mean
「わかるっしょ」「そうだよね?」みたいな同意を求めるような表現です。便利なので僕もよく使います。


・insane
crazyは有名だと思いますが、それによく似た表現でinsaneがあります。意味は、「ハンパねえ」みたいな感じです。渋滞のひどさとか物価の高さとかを表現するときに使っているのを聞いたことがあります。


・stuff
日本人は特に、漠然とした「モノ」や「コト」を表現したいことがよくあると思います。「いま家は色んなモノで散らかっている」「やらきゃいけないコトがいっぱい」みたいな感じです。こういうときに使う英語は僕はずっと「thing」だと思っていたのですが、ほとんどの人は「thing」よりも「stuff」を多用します。ちなみにstuffはthingと違い、不可算名詞です。


・off the top of my head
これも最初意味が分からなかったんですが、ちょくちょく耳にします。「ただの思い付きだけど」みたいな意味で使います。それからよく使うのが、「Not off the top of my head」で「ちょっと思い出せないけど」という意味になります(たぶん)。授業のなかでのディスカッションでよく使われます。



・数字表現
これも知っている方は知っていると思うのですが、例えば僕はずっと「1500ドル」は「one (a) thousand and five hundred dollars」と言うものだとばかり思っていました。しかし、実際にこういう言い方をする人は稀で、皆「fifteen hundred dollars」と言います。これは、単にその方が言いやすいというのと、最も大きいドル紙幣の単位が100ドル札なので、「100ドル札が15枚」という表現の方がわかりやすいからだろう、と勝手に想像しています。ただ、「2000ドル」の場合は「twenty hundred dollars」よりも「two thousand dollars」ということの方が多いです。
ふーん、って感じだと思いますが、これが実際の速いテンポの会話の中で出されるとかなり戸惑うのです。




とりあえずこんなところでしょうか。今後も、「へー」と思う表現に出会うことがあれば、紹介したいと思います。それでは、また。